iPhoneの弱点とは?AndroidにできてiPhoneにできない

[公開日:2020/01/24]
筆者: 新宿本店

新年度を迎えるタイミングでスマートフォンを購入しよう、買い換えようと検討している方も多い事と思います。

でも、「iPhoneとAndroid、どっちがいいのか分からない。」

「iPhoneとAndroidでは、どっちがスマホとして優れているの?」

と、iPhoneを買うべきか、Androidを買うべきか、頭を悩ませているかもしれませんね。

今回は、「iPhoneの弱点」と題して、iPhoneとAndroidの機能・性能を比較して、Androidでは出来るのに、iPhoneでできない事をまとめてみました。

ただし、できない事が、イコール「弱点」とは限りませんし、できない事、負けている事がメリットになるケースもあるため一概には言えない…というところが、スマホ選びの面白い処だとも言えます。

Androidスマホと Apple iPhone

最初に、Androidスマホと、iPhoneに纏わる幾つかの話しを少ししておこうと思います。

AndroidスマホとiPhoneのシェアについて

画像出展:https://i.gzn.jp/img/2019/12/26/iphone-xr-top-selling-2019/s01_m.png

グローバルでも日本国内でも、スマホ・シェアを見た場合、Androidが7割ほどのシェアを得ており、iPhoneは3割程度ですが、6~7割のシェアを占めるAndroidの方が高性能で人気が高いスマートフォンなのか…と言えば、そう単純な事ではありません。

例えば、Counterpoint Researchがまとめた世界の2019年第3四半期のスマートフォン販売数ランキングでは、最も販売台数が多かったのはiPhone XRですが、TOP10にiPhoneは2機種、Samsungが3機種、OPPOが3機種、XiaomiとHuaweiが各1台ずつランクインしています。

TOP10内のシェアは、上位からSamsung:5.9%、Apple:4.6%、OPPO:4.4%、Xiaomi:1.2%、Huawei:1.1%で、AppleはSamsungに次ぐ2番目のシェアですが、同期に最も売れたスマホはSamsungのスマホではなく、AppleのiPhoneでした。

このグラフでも分かるように、iPhoneはApple1社で開発・製造・販売されているため、「Android VS iPhone」の構図で見た場合、iPhoneは、Apple社以外の全てのメーカーの販売数と戦わなければなりません。

かつて日本においては、iPhoneがスマホ・シェアの7割近くをiPhoneが占め、圧倒的な強さを示していた時代があるため、とかく「iPhone VS Android」のシェア対決で比較する事が多いのですが、現在は、iPhoneが販売戦略に失敗してシェアを落とす一方で、Androidスマホが向上し、エントリークラスやミドルクラスのスマホでも充分な機能・性能を得られるようになり、徐々に価格の安いAndroidスマホのシェアが拡大したため、iPhoneのシェア低下が目立っている状況です。

そうしたiPhoneのシェアが減少し、Androidがシェアを伸ばす状況を取り上げて、やれ「iPhoneの人気に陰り」だとか、やれ「iPhone販売不調」などと論ずるケースが少なくありませんが、Apple1社で、他の全てのメーカーのAndroidスマホのシェアを上回るような状況の方が異常で、現状の6対4、あるいは、7対3程度のシェア比率が妥当ではないかと感じます。

世の中では、とかくそうした理不尽な比較をされやすいので、あまり鵜呑みにしない方がよいかもしれません。

Androidは多メーカー開発、iPhoneはApple1社開発

Androidスマホは、Googleが開発して公開している「Android-OS」を世界のスマホメーカーが採用して、自由にスマホを設計・開発し、各メーカーの考えに従って独自のAndroidスマホを製造・販売していますが、iPhoneは、Appleが1社で開発・製造・販売を行っています。

この事は、Androidと、iPhoneのスマートフォンとしてのキャラクターに大きく影響しています。

Androidスマホは、Androidという1つのOSの上に各メーカーの様々なバリエーションが展開しているため、よく言えば、ユーザーは自分の希望に応じたスペックや機能を備えたスマホを選べる事になりますが、一方では、メーカーが異なれば搭載する機能・性能はもちろん、セキュリティに対する考えや姿勢等も全て異なる事を意味し、Androidスマホとしての統一性はありません。

iPhoneは、Apple1社で開発しているため、バリエーションが少なく、Appleが「是」と考える機能や性能しか搭載されません。

一見、Androidの方が、ユーザーの選択肢が多くユーザー個々の希望が叶うという意味では優れているように感じますが、例えば、セキュリティ面を考えた場合、メーカー個々にバラバラな仕様になってしまいますが、iPhoneは、Appleが最良と考えるセキュリティ仕様を盛り込んで、機種間での差がなく統一性のあるセキュリティ対策を施す事ができる事になります。


OSのアップデートが最も端的に表していますが、Googleが新たなAndroidバージョンを発表しても、メーカー各社が販売するスマートフォンにどのバージョンを採用するかは自由ですし、すでに販売済みの端末に、アップデートを提供するかどうかも、端末メーカーの考え方次第で、必ずしも最新のOSバージョンが提供されるとは限りません。

iPhoneは、新しいiOSバージョンが発表されると、最新のOSを搭載した新モデルが発売されるのが常ですし、既存ユーザーに対しても、Appleから直接アップデートが提供されるため、発売から3~4年経過した旧モデルであっても常に最新OSの機能やセキュリティ対策を反映させる事ができ、それが、iPhoneの最大の特徴でありメリットとなっています。

つまり、iPhoneは端末の種類や異なる機能を搭載した端末バリエーションの面ではAndroidに敵いませんが、反面、製造・販売元のAppleによる最新機能やセキュリティ対策を常に反映できる点で、バリエーションの少なさが逆にメリットになっているとも言える訳です。

「ソニーのiPhoneください」事件

少し前の話しですが、とあるスマホ販売店に「ソニーのiPhoneください」と言って1人の来店があったそうですが、販売スタッフが、iPhoneはApple製品だと説明しても頑なに受け入れず、売り場を指して「この中でソニー製のiPhoneはどれですか」と逆切れして迫った…という、スマホ販売員の方の投稿がネットを賑わせた事がありました。

「○○(メーカー)製の××(スマホ)」という考え方は、完全にAndroidスマホの考え方で、iPhoneには通用しません。

Androidスマホは、各メーカーの個性が出しやすいため、価格の安いエントリーモデルも数多く発売されており、初めてのスマホはAndroidだったため、「スマホは、メーカーが作るバリエーションがある」という事が刷り込まれてしまったのかもしれません。

また一方では、トップブランドという意味で、メーカーとしての「ソニー」、端末としての「iPhone」も刷り込まれており、自分の頭の中でそれらの「良いとこ取り」の「ソニーのiPhone」というスマホが作られたのではないでしょうか。

この事例が、Androidスマホの成り立ちと、iPhoneの成り立ちの違いを如実に言い表していると思います。

Androidにできて、iPhoneにできない事

Androidなら普通にできる事が、iPhoneでは出来ない…という事が、案外多く存在します。

本項では、そうしたAndroidにできて、iPhoneにできない事をまとめてみます。

テレビやおサイフケイタイ等の「ガラパゴス」機能

いわゆるガラケーの時代、「おサイフケイタイ」や「ワンセグ」「絵文字」「写メ」など、世界標準から見ると、まるでガラパゴスのような日本独自の進化を遂げた携帯電話は「ガラパゴス携帯」と呼ばれました。

その名残がスマホ時代になっても残っており、Android-OSを利用しつつ、独自の機能を盛り込みやすいAndroidスマホは、日本メーカーによって、「ワンセグ」や「おサイフケイタイ」等のガラパゴス的な機能を持ったスマホが生まれています。

一方のiPhoneは、文字や音声を日本語対応にするのみで、機能・性能は世界標準の機能をそのままで発売するため、基本的に日本でしか使えない機能である「ワンセグ」や「おサイフケイタイ」などは搭載されていません(※)。

iPhone 7で利用可能となったリアル店舗での「Apple Pay」は世界標準通りクレジットカード決済が可能ですが、加えて、日本独自仕様の「Felica」に対応し、交通系「Suica」の利用が可能になっていますが、同じFelicaでも、「Edy」や「nanaco」のような電子マネーは使えませんし、交通系「Pasmo」も使用できません。

Fellicaに対応して「Suica」が使えるようになったのは珍しいケースで、iPhoneは基本、世界標準の機能を地域に関わらず利用できるように作られています。

しかし一方では、日本独自のコンテンツが世界標準になったケースもあり、例えば「絵文字」は海外でも「emoji」として普及していますし、QRコードを発明・開発したのは日本企業の「デンソー」です。日本生まれの技術やコンテンツがグローバルスタンダードに成長し、iPhoneやAndroidスマホに搭載されて逆輸入されているケースもあります。

ユーザーによるバッテリー交換

iPhoneは、外部からバッテリーを取り外す事ができないため、ユーザー自身によるバッテリー交換はできません。

そもそも、iPhoneは専用工具がなければ本体を空ける事は出来ず、工具も一般にはんばいされておらず、一般ユーザーがiPhoneを分解する事を推奨していません。

iPhoneのバッテリーの場合には、街の修理店などで交換した場合、例えそのバッテリーが純正品であっても、バッテリーを認識できないとのメッセージが表示され、「設定」内の「バッテリー」にてバッテリーの状態を示す情報を取得できなくなります。
(表示が出る事以外は実用上で問題はないので、料金の安さを優先し、あえて修理店での交換を選ぶ場合もあります)

最近は、Androidスマホでもユーザー自身がバッテリーの着脱や交換を行えない機種が徐々に増えていますが、iPhoneも含め、ユーザーが本体内部を開く事を推奨しない端末が増えてきているようです。

やはりメーカーとしては、メーカーとメーカーが認めた専門家以外に本体内部を開いて、何らかの処置をされたくないという点では、AndroidもiPhoneも同様と考えられます。

外部ストレージ(SDカード)の利用

Androidスマホの場合には、SIMカードスロットに「SDカード」を装着し、外部ストレージとして利用できる機能が備わっていますが、iPhoneの場合には、そうしたSDカード用の差込口は設けておらず、外部ストレージは利用できません。

iPhoneは、メモリー量によって本体価格が異なりますが、動画や音楽等をiPhoneに保存する事が多い方は、iPhoneを購入する時点で、できるだけ大きなストレージのモデルを購入する必要があり、後から、外部ストレージを交換する事でメモリー容量を増やせるAndroidと大きな違いです。

逆を言えば、SDカードでメモリー量を増やせるAndroidスマホは、本体のストレージの大きさをさほど気にする必用がない点で、iPhoneよりも、本体価格を安く抑える事ができるとも言えます。

ADカードなどの外部メモリーが利用できない(※)事は、iPhoneの大きなデメリットの1つだと言えます。

※ iPhone本体に収納できなくて良いのであれば、Lightningコネクターで接続できる外部メモリー製品は数多く販売されています。ただ、iPhone本体下部に、大きなメモリーをぶら下げての利用は、使い勝手をスポイルしますので常時利用は若干無理があります。

正規版以外のアプリケーションの利用

Androidには、「提供元不明のアプリ」のインストールを許可する設定が設けられていて、Googleが提供するアプリストアである「Google Play」以外からでも、アプリケーションをダウンロード~インストールする事が可能です。

iPhoneではそんな事は絶対に許されません。

Apple社のデバイスにおけるセキュリティの意識は非常に高いものがあり、Google・Appleのストアにおけるアプリケーションの「質」にも大きな違いがあります。

App Storeに掲載されているiPhone用・iPad用アプリは、1つ1つ全てをAppleが検査・審査した上で、Appleが認めたものしか掲載されないのに対して、Google Play Storeではほぼ審査なしで掲載されるため、Play Storeからダウンロードしたアプリでも、ウィルスが潜んでいる可能性がありますし、まして、Pay Store以外からでもダウンロード~インストールできるとなれば、侵入したウィルス等が、メールなどを媒体に広くばら撒かれてしまう危険性を孕んでいます。

一見、どんなアプリでも利用できる事はメリットのように感じますが、全てをApple自身がチェックした上でApp Store以外からのDLも許可していないiPhoneの方が、セキュリティ面でより安心である事は明らかです。

国家からの依頼であってもバックドア設置を拒否するApple

Appleは、犯罪捜査に関わる手がかりの入手のため、容疑者のiPhoneの暗唱(パスコ―ド)の解明や、パスコードの入力を必要とせずにiPhoneをロック解除できるバックドア(裏口)の設置を米FBIから要請されましたが、頑として拒否しています。

これは、2015年に発生した銃乱射事件の捜査において、カリフォルニア州判事裁判官がAppleに対して、パスコードを10回間違えるとデータが消去される機能を回避する方法(バックドア)の提供を求めた際に、Appleは、ユーザーのプライバシー保護が最優先だとし、一旦バックドアを提供してしまえば犯罪者だけに留まらなくなる可能性があり、Appleとしては受け入れられないとしたティム・クックCEOが公開書簡を発表したものです。

該当WEB:https://www.apple.com/jp/privacy/government-information-requests/

このAppleの対応自体についての賛否は様々あると思いますが、少なくとも、ユーザーが不本意に感じているにも関わらず、メーカーの判断において自分のiPhoneのロックが解除されてしまう事はないという点で大きな安心感があります。

AndroidにできてiPhoneにできない事 まとめ

ここまで、Androidスマホにできて、iPhoneでできない事を見てきました。

Androidスマホにできて、iPhoneでできない事は、確かに幾つかありましたが、それがすなわちデメリットであるとは言い難いと感じます。

ガラパゴス携帯の流れを汲む国産Androidスマホでは、現在でも、「ワンセグ」や「フルセグ」によるTV視聴や、電子マネーなどもカバーする「おサイフケイタイ」機能などを搭載する機種がありますが、iPhoneだけでなく海外産の世界標準のスマートフォンは、日本国内だけでしか使えない、いわゆる「ガラパゴス機能」は搭載していません。

これらの機能は特にiPhoneのデメリットと言う事ではなく、逆にそうした機能を装備している方が世界標準で見た場合にはイレギュラーです。そうした機能が使いたければ、iPhoneはもちろん、海外産メーカーのAndroidスマホでも希望は叶いませんので、国産のスマートフォンを探すしかありません。

バッテリー交換がユーザー自ら行えない点や、正規版以外のアプリケーションが利用できない点などは、「行えない」「利用できない」という面ではデメリットに感じられるかもしれませんが、Appleサポートと正規店での修理や、正規版アプリしか利用できない等は、機器の保安やセキュリティ等の観点から、決してデメリットとは言えないと考えます。

今回挙げた中で、唯一、筆者がiPhoneのマイナス要因だと考えるのは、外部ストレージが使えないことです。

外部ストレージが使えれば、本体ストレージをあまり気にせずに購入できますし、後からメモリ領域を増やす事もできるので、この点はぜひ、使えるようにしてほしいと思います。

この記事を書いた店舗情報

新宿本店

160-0022
東京都新宿区新宿3丁目35−6アウンビル 5F

0120-882-463

人気ブログ

新着ブログ

機種一覧

店舗一覧