iPhoneを充電して使うには、充電器(AC電源アダプタ)と充電ケーブルが必要です。
普段からiPhoneを持ち歩いている方は寝ている間などに充電している方が多いかと思われますが、予想以上に電池を食ってしまってバッテリー残量が少なくなってしまうというトラブルは非常にありがちですね。
近年はファミリーマートやセブンイレブン、ローソンなどのコンビニに行くと必ずiPhone向けの充電器が販売されていますが、実はダイソーをはじめとした100均にもiPhoneで使える充電器(ACアダプタ)や充電ケーブルが買えるのは知っていますか?
ワンコインでiPhone向けの充電用品を買えるのは非常にありがたいことではありますが、これらの安価な製品には安いなりの欠点があるのも事実です。
当記事では、100均で購入できるiPhone向けの充電器や充電ケーブルの特徴や、使用する上での注意点などを紹介していきます。
【2023年 / 2月追記】
2月現在、非純正の充電ケーブルで
という警告文が表示されるという相談が増えています。
iPhoneの充電器はAC電源アダプタとも言いますが、要するにコンセントに差し込んで充電ケーブルに電力を給電するための機械です。
iPhoneを充電するためには充電器と充電ケーブルの両方が必要ですが、100均で購入できる充電器には充電ケーブルが同梱されておらず、別売りとなっている製品が大半です。
さらに実際の販売価格は200円、300円ということも多いようですが、とはいえコンビニで販売されているものよりもはるかに安い価格設定ですね。
とはいえ、安いということでコストカットのために相応に性能が落とされています。
ここでは、100均で購入できるiPhone充電器が一般的な充電器と異なる点を紹介します。
iPhoneの充電器には1A(アンペア)や2.4Aなどの表記がされていることがありますが、これは電流を表す単位で、数字が大きければ大きいほど高速で充電が可能です。
100均で販売されている充電器は1Aの製品が多く、2.4Aに対応した充電器は取り扱いが少ないというのが現状です。
とはいえ、iPhoneを買ったときに付いてくる純正の充電器も1Aであることを考えると、安さの割に十分すぎる性能とも言えます。
ダイソーなど大手の100均なら、2.4AでiPhoneだけでなくiPadの充電にも対応した高性能な充電器が販売されているようです。
画像:photoAC
市販されている多くのiPhone向け充電器は、充電ケーブルを差し込むための穴が2つ空いています。
これによりiPhoneとiPadを同時に充電、あるいはiPhoneを2台充電…など柔軟な使い方ができますが、100均の充電器はUSB差し込み穴が1つしかない製品がほとんどです。
コストカットの影響だと思われますので、こればかりは我慢して使うしかなさそうですね。
Lightning端子を備えた充電ケーブルは、iPhoneの充電に使用することができます。
こちらも充電器は別売りとなっていますので、基本的には充電器と充電ケーブルをセットで購入することになるかと思われます。
充電器とは違って充電ケーブルは100円ワンコインで販売されていることが多く、純正ケーブルなどと比べるとお得感が素晴らしいですね。
しかし、やはりこちらも安さ相応に機能を削られている製品が多いです。
注意して購入するようにしましょう。
iPhoneの充電コネクタに採用されているLightning(ライトニング)は、上下どちらにも接触部があるため、充電ケーブルの表裏をあわせなくても問題なく充電することが可能です。
しかし100均の充電ケーブルに限っては例外で、100均で販売されている製品の多くは「片面のみの充電」に限定されています。
表裏を間違ったままiPhoneにつないでも充電できないため、普通の充電ケーブルに慣れていると不便に感じられるかもしれません。
通常の充電ケーブルはiPhoneの充電以外にも、PCと接続して写真や音楽などのデータをやり取りする用途に使用できます。
しかし100均で販売されている充電ケーブルはこのようなデータ通信には使えないことが大半です。あくまで「iPhoneの充電ケーブル」以上のことはできないという認識で購入するようにしましょう
MFi認証とは、サードパーティ(他社)製のiPod /iPad / iPhone向け製品のうち、アップル社の定めた基準を満たしたことを証明する認証バッジのことです。
100均で購入できるiPhone充電器と充電ケーブルの製品は、基本的に「MFi認証」がない非認証製品となっています。
アップル社は、非認証製品を使うと以下のような問題が生じる恐れがあると説明しています。
・iOS デバイスが損傷する場合がある
・ケーブルが損傷しやすい
・コネクタの端子が外れる、非常に熱くなる、またはデバイスにしっかりと収まらない
・デバイスを同期または充電できない
引用:Apple
安価で手軽な100均のiPhone充電器ですが、これらのリスクを考えるとあくまで「予備用」として使って、普段使いするための純正アクセサリやMFi認証を受けた製品を用意するのがよさそうです。
【あわせて読みたい】
iPhone修理ダイワンテレコムでは、日々iPhoneに関するトラブルでお客様からご相談をいただいています。
その中でも、100均充電ケーブルをはじめとした安物の充電ケーブルを使ったことにより起こったトラブルをご紹介いたします。
必ずしもこのようなトラブルが発生するとは限りませんが、起こりうることとして認識しておくといざというときに冷静に対処できるかもしれません。
充電ケーブルの先にあるLightning端子部分だけポッキリと折れてしまい、iPhoneの充電コネクタ内に詰まってしまい、充電できなくなるというトラブルは非常に多いです。
このようなトラブルは耐久性の低い安物の充電ケーブルにありがちで、特に100均の充電ケーブルを使っている方が多く見られました。
折れてしまったLightning端子は詰まり方にもよりますが取り出すことが難しく、無理やり取り出そうとすると充電コネクタ内の端子を傷つけてしまうため、素人ではどうしようもなくなってしまうケースも少なくありません。
このような事故を防ぐためにも、あまり長い期間100均の充電ケーブルを使用し続けるべきではないでしょう。
iPhoneに内蔵されたリチウムイオンバッテリーは、充電を繰り返すことでどんどん劣化していきます。
iPhoneにはバッテリーの劣化を抑えるために充電速度を最適化する機能が備わっていますが、MFi認証バッジがない安物の充電器や充電ケーブルを使用した場合では充電の最適化機能がうまく動作しない可能性があります。
iPhoneを長持ちさせたい、バッテリー持ちを気にする、という方はMFi認証あるいは純正の充電器を用意したほうがいいでしょう。
また、100均の充電器を使用するにしても「外出時だけ使う」など予備用としての使用がいいかもしれません。
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基板とはiPhoneの心臓部にあたる精密部品のことで、マザーボードやロジックボードとも呼びます。
100均で購入できるような充電器や充電ケーブルは、MFi認証されている製品や純正品とは比較して電流や電圧が適切でない場合があり、長い期間使用することでiPhoneの基板にダメージが入ってしまうと考えられています。
特に購入から数年が経過しているiPhoneでは内部の精密部品の経年劣化が進んでおり、安物の充電機器の使用により基板がショートするなどの致命的な損傷を負ってしまうことも少なくありません。
MFi認証を受けていないすべての製品がそうとは限りませんが、iPhone本体の寿命を考えるとやはりMFi認証を受けた製品か純正品を使って充電したいところです。
100均で購入できる充電器、充電ケーブルの特徴や注意点、そしてiPhone周辺機器のMFi認証について説明してきました。
安く購入できるだけあって、iPhone本体への影響を含めたデメリットが目立ちはしますが、純正品やMFi認証を受けた製品よりも大幅に安く買えるというメリットはほかの製品では代えられません。
筆者おすすめの使い方としては、家で寝るときなどにiPhoneを充電するにはMFi認証を受けた充電器と充電ケーブル、外出先などに持ち歩く用には100均…という使い分けでしょうか。
また、急に充電機器が壊れてしまったときの急場しのぎとして100均の充電器を購入するのもおすすめです。
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