Apple、PPAPの商標登録取消しに失敗していた

[公開日:2019/03/30]
筆者: 渋谷店

皆さんご存知の「PPAPPen Pineapple Apple Pen」は、ピコ太郎が所属するエイベックスによって商標登録されていますが、これに対し、Appleが商標登録取り消しを求めて異議申し立てを行っていました。

 

Appleは、既に商標として登録済みの「Apple」「Apple Pay」「Apple Pencil」との類似(商標法4111)している事や、Appleの表無との混同を招く(15)こと、国内外で周知されている商標へのフリーライド(タダ乗り・便乗) (19)等を主張しましたが、特許庁はこれら全てを認めませんでした。

 

20181220日付で「維持決定」(商標登録を維持するという意味)となっています。

 

 

 

Appleが言うように、Appleと言う言葉や、Apple PayApple Pencilといった言葉は、既に広く周知されていて、その言葉を聞けば多くの人がAppleApple製品を思い浮かべるでしょう。

 

しかし、今回の「PPAPPen Pineapple Apple Pen」の場合は、逆にPPAPの方に既周知があり、Apple Penだけ抜き出すなら別ですが、「Pen Pineapple Apple Pen」でAppleを連想する人はほぼいないでしょう。

 

日本国内はもちろんですが、世界中で大ヒットしたPPAPは、もしかするとグローバルレベルでの既周知かもしれませんので、誤認混同する可能性があるとするAppleの言い分は、無理があるように思えます。

 

 

PPAPには初めから商標登録問題があった

 

 

これは当時、比較的大きく報じられていたので、覚えている方も多いと思いますが、PPAPが、作者・演者のピコ太郎さんや、所属事務所であるエイベックスと、まるで無関係の第三者によって、エイベックスの出願の9日までに行われていたという事がありました。

 

しかし、結果的には201769日に、エイベックスの出願が認められ、事なきを得ました。

 

余談ですが、その後、商標法の改正が行われPPAP事例のような、無関係の第三者による商標登録はできなくなったというオマケ付きです。

 

世界中で大ヒットして、様々な記録も作ったPPAPですが、日本の法律の改正の要因にもなっていたのかもしれませんね。

 

ピコ太郎、古坂大魔王はやはり偉大…だったのかもしれません。

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