iPhoneXRなぜ売れない?特徴や詳細を徹底解説!

[公開日:2018/12/16]
筆者: 新宿本店

iPhone修理のダイワンテレコム新宿本店でございます。

2018年10月26日にリリースされた「iPhone XR」。

2018年発売の三種類の新しいiPhoneモデルの中でこのモデルのみ発売時期が、ひと月ほど遅れました。iPhone XS / XS Maxが高すぎるというiPhoneユーザーの着地点として期待されていたコストパフォーマンス重視型のiPhone XRですが、期待とは裏腹に売れ行きが不調となっています。この記事ではiPhone XRの詳細スペックや魅力をご紹介するとともに、なぜiPhone XRがあまり売れていないのか解説します。

 

販売情報

  64GB 128GB 256GB
Apple Store ¥91,584~ ¥98,064~ ¥109,944~
au (新規契約) ¥23,760~ ¥30,240~ ¥42,000~
docomo (新規契約) ¥25,920~ ¥32,400~ ¥44,064~
Softbank (新規契約) ¥106,560~ ¥112,800~ ¥124,800~

※実質負担金額を掲載

 

色はレッド、イエロー、ホワイト、コーラル、ブラック、ブルーから選択でき、それぞれに価格の違いはありません。

容量は64GB、128GB、256GBの三種類から選択できます。

iPhone XSとXS Maxの最大容量が512GBであるのに対し、XRは256GBが最大です。

Apple Storeもしくは各種通信キャリアから購入することができます。本体価格の最安値はauの64GBモデル¥23,760です。価格に大きく差があるのには理由がありますので、詳しく後述します。

 

特徴一覧

•最も先進的なLCDであるLiquid Retinaディスプレイを搭載

•オールスクリーンディスプレイ

•前世代のiPhone 8に比べて格段に大きくなった表示領域

•カラーラインナップが全iPhone中最多の六色

•IP67相当の優秀な耐水性能と防塵性能

•ホームボタンを廃止

•廉価モデルであるにも関わらず最高性能A12 Bionicチップを搭載

•シングルカメラレンズで初めてのポートレートモード対応

 

 

XRとXSのスペック比較

  iPhone XR iPhone XS
ディスプレイ 6.1インチ
Liquid Retina HDディスプレイ
5.8インチ
Super Retina HDディスプレイ
解像度 1,792 x 828 px 326ppi 2,436 x 1,125 px 458ppi
画面テクノロジー IPSテクノロジー搭載6.1インチ(対角)オールスクリーンLCD Multi Touchディスプレイ
1,400:1コントラスト比(標準)
True Toneディスプレイ
広色域ディスプレイ(P3)
最大輝度625cd/m2(標準)
5.8インチ(対角)オールスクリーンOLED Multi Touchディスプレイ
HDRディスプレイ
1,000,000:1コントラスト比(標準)
True Toneディスプレイ
広色域ディスプレイ(P3)
3D Touch
最大輝度625cd/m2(標準)
CPU A12 Bionicチップ
(Neural Engine 搭載)
メモリ(RAM) 3GB 4GB
ストレージ(ROM) 64GB / 128GB / 256GB 64GB / 256GB / 512GB
バッテリー容量 2942mAh 2658mAh
充電方式 Lightningケーブル
Qiワイヤレス充電
電源持続時間 連続通話: 最大25時間
インターネット利用: 最大15時間
ビデオ再生: 最大16時間
オーディオ再生: 最大65時間
連続通話: 最大20時間
インターネット利用: 最大12時間
ビデオ再生: 最大14時間
オーディオ再生: 最大60時間
防水防塵 IP67 IP68
サイズ 150.9×75.7×8.3 (mm) 143.6×70.9×7.7 (mm)
重量 194g 177g
セキュア認証 Face ID
背面カメラ 12MPシングルレンズ
ƒ / 1.8:広角レンズ
光学式手ぶれ補正
最大5倍のデジタルズーム
クアッドLED True Toneフラッシュ
進化したボケ効果と深度コントロールが使えるポートレートモード
3つのエフェクトを備えたポートレートライティング(自然光、スタジオ照明、輪郭強調照明)
スマートHDR
人体検出と顔検出
12MPデュアルレンズ
ƒ / 1.8:広角レンズ
ƒ / 2.4:望遠レンズ
デュアル光学式手ぶれ補正
2倍の光学ズーム、最大10倍のデジタルズーム
クアッドLED True Toneフラッシュ
進化したボケ効果と深度コントロールが使えるポートレートモード
5つのエフェクトを備えたポートレートライティング(自然光、スタジオ照明、輪郭強調照明、ステージ照明、ステージ照明(モノ))
スマートHDR
人体検出と顔検出
前面カメラ
TrueDepthカメラ
裏面照射型 700万画素イメージセンサー
ƒ / 2.2:広角レンズ
1080p HDビデオ撮影(30fpsまたは60fps)
Retina Flash
スマートHDR
人体検出と顔検出
自動手ぶれ補正
バーストモード
ビデオ撮影 4Kビデオ撮影(24fps、30fpsまたは60fps)
1080p HDビデオ撮影(30fpsまたは60fps)
720p HDビデオ撮影(30fps)
映画レベルのビデオ手ぶれ補正(1080pと720p
1080p(120fps)および720p(240fps)スローモーションビデオに対応
クアッドLED True Toneフラッシュ
手ぶれ補正機能を使ったタイムラプスビデオ
映画レベルのビデオ手ぶれ補正(1080pと720p)
連続オートフォーカスビデオ
人体検出と顔検出
4Kビデオの撮影中に8メガピクセルの静止画を撮影
オーディオ再生 対応するオーディオフォーマット:AAC(8~320Kbps)
保護されたAAC(iTunes Storeから購入したコンテンツ)
HE-AAC、MP3(8~320Kbps)
MP3 VBR、Dolby Digital(AC-3)
Dolby Digital Plus(E-AC-3)
Audible(フォーマット2、3、4、Audible Enhanced Audio、AAX、AAX+)
Apple Lossless、AIFF、WAV
ユーザーによる設定が可能な最大音量制限
ビデオ再生 Apple TV(第2世代以降)へのAirPlayミラーリング、写真、音声、ビデオ出力
対応するビデオミラーリングとビデオ出力:USB-C Digital AV MultiportアダプタおよびUSB-C VGA Multiportアダプタ経由で最大4K(アダプタは別売り)
対応するビデオフォーマット:H.264ビデオ:最大4K、毎秒30フレーム
ハイプロファイルレベル4.2(最大160KbpsのAAC LCオーディオ)
48kHz、最大1,008KbpsのステレオオーディオまたはDolby Audio、48kHz、.m4v、.mp4、.movファイルフォーマットのステレオオーディオまたはマルチチャンネルオーディオ
MPEG 4 ビデオ:最大2.5Mbps、640 x 480ピクセル、毎秒30フレーム、シンプルプロファイル(1チャンネルあたり最大160KbpsのAAC LCオーディオ)
48kHz、最大1,008KbpsのステレオオーディオまたはDolby Audio
48kHz、.m4v、.mp4、.movファイルフォーマットのステレオオーディオまたはマルチチャンネルオーディオ
Motion JPEG(M JPEG):最大35Mbps、1,280 x 720ピクセル、毎秒30フレーム、ulawオーディオ、.aviファイルフォーマットのPCMステレオオーディオ
SIMカード nano-SIM(Apple SIMに対応)
eSIM
Apple Pay Face IDを使った、アプリケーション内とウェブ上でのiPadによる支払い

フラッグシップ機種であるXSと比較すると、細かいところで多少劣る点はありますが、ほとんどの項目で同等のパフォーマンスを発揮します。

特に、XSやXS Maxと同様に、CPU(演算処理装置)はAppleのスマートフォンのうちで最も性能が優れているA12 Bionicチップを搭載しています。

バッテリー性能はフラッグシップのXSやXS Maxを最大20%も上回る性能です。これほどのパフォーマンスを持ちながら、最安値は2万円台というのが驚きです。フラッグシップのiPhone XS 64GBモデルの最安値は現在auの新規契約・毎月割適用で¥54,000です。対して、iPhone XR 64GBモデルの最安値は現在auの新規契約・毎月割適用で¥23,760です。

ほぼ同等のパフォーマンスを発揮するにも関わらず値段は約半分となっています。コスパ最強iPhoneの異名は伊達ではありません。

 

 

なぜ発売が遅れた?

これまで、「液晶の光漏れが発覚したのではないか」「鮮やかなカラーリングを増やした結果アルミフレームへの着色作業にトラブルが発生しているのではないか」など様々な憶測が飛び交っていましたが、さらに新たな説が浮上しています。

IDCのモバイルデバイス調査部長であるRyan Reith氏は、ハードウェアの問題ではなく、ソフトウェアに問題があったとの見解を示しています。

“There’s a lot of software involved with the LCD screen, as it’s the first [LCD display] with a notch and full screen.”(初のノッチデザインLCDディスプレイの搭載に伴い、LCDスクリーンに関する多くのソフトウェアを投入している。)

Liquid Retinaと呼ばれている新しいLCDディスプレイをノッチデザインにするために、多くの変更があるようです。

解像度が他の端末よりも小さいことも影響していると考えられます。

実は、iPhone Xも同時に発表されたiPhone 8, 8 Plusより遅れて発売されました。

原因はiPhone Xに搭載された新しいOLEDディスプレイの大量生産の過程でサプライヤーに問題が発覚し、同時発売に間に合わなかったとのこと。

 

これほどのコスパなのにどうして不人気?

1.廉価モデルとは言いづらかった価格設定

2.iPhone 8の根強い人気

3.ユーザーの要望を無視した機能

4.販売時期の遅れによる盛り上がりの欠如

 

iPhone XRはiPhone最多のカラーラインナップに廉価な価格設定で、iPhone XSほどの性能はいらないという一般層をターゲットにした普及率拡大目的で投入されたモデルです。しかし、期待とは裏腹に売れ行きが不調です。

一体なぜなのか。

実はiPhone XRの最安値が2万円台となったのはほんの数日前のことで、それまではXSとほぼ変わらない4万円台から5万円台が最安値という価格設定でした。廉価モデルという位置付けにも関わらず、フラッグシップモデルとほぼ変わらない価格では売れないのも、うなずけます。Androidの低価格帯が1万円以下であることを考えると、余計に割高に感じてしまいます。前世代のiPhone 8の人気が根強く、いまだに最も売れている機種です。ホームボタンがなくなることを嫌ったユーザーや、iPhone XRの価格設定を見てより安さを求めたユーザーがiPhone 8へと流れているようです。

 

また、ユーザーはiPhone SEのような小型で余計な機能のない廉価モデルを求めていますが、それを無視してフラッグシップに寄せた廉価モデルを作ってしまったことも不調の原因のひとつでしょう。

iPhone SE2の発売がうわさされていますが、iPhone XRよりもそちらを優先的に開発製造したほうがよかったのではないでしょうか。

 

どういう人にオススメ?

iPhoneを使い慣れていて、大画面ディスプレイを楽しみたい方におすすめします。新技術のLiquid Retina HDディスプレイを搭載し、臨場感のある映像体験が楽しめるモデルです。

また、CPU(演算処理装置)はA12 Bionicチップを搭載しているため、最新のゲームや重い処理が必要になるアプリケーションを使う予定の方におすすめです。

ホームボタンが無くなるのを嫌う場合は、素直にiPhone 8を購入したほうがいいでしょう。また、iPhoneの中でできるだけ安い端末を購入したい方もiPhone 8を選択するべきでしょう。

 

source:Apple

source:ASCII.jp

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