こんにちは!
iPhone(アイフォン)修理のダイワンテレコム大阪梅田店でございます!
唐突ですが、みなさんはマルチ・キャリアってご存知でしょうか?
1つの通信会社が複数の通信回線サービスを提供している事を言うのですが、もっと具体的に言うと、大手キャリアの回線の中で、どの回線のサービスを提供しているかってことです。
日本には、2019年6月現在で3社の通信キャリア(通信説を敷設し、保有・管理している会社)が、NTTドコモ・au・Softbankの3社があり、今年10月からは、楽天モバイルも参入して、日本の通信キャリアは4社になります。
その4社(今はまだ3社)から通信設備を借りて、通信サービスを提供しているMVNOと言われる通信会社がありますが、そのMVNOで、前出の3社の回線を複数借りてサービスを提供する事をマルチ・キャリアといいます。
少し前までは、1社のMVNOは、1社の通信キャリアの回線サービスを提供する1対1の関係が当たり前でしが、次第に「ドコモとau」「ドコモとSoftbank」「auとSoftbank」とった具合に2社の通信回線のサービスに手を広げるようになり、最近では、ドコモ・au・Softbank3社全ての回線サービスを取扱う「トリプル・キャリア」も珍しくなくなってきました。
そこで、ユーザーとしては、たくさんの中からサービスを選べるのは良いけれど、どれを選べば良いの?どの回線がお勧めなの?という新たな悩みが出てきています。
今回は、そんなマルチ・キャリア、トリプル・キャリアと契約する際に、選ぶべき回線がどれなのかについてお話ししたいと思います。
これを読めば、回線選びで迷う事はなくなるはずですよ。
MVNOは、正しくはMobile Virtual Network Operator=仮想移動体通信事業者といいます。
モバイル(スマホ向け)ネットワーク(通信)オペレーター(事業者)は分かると思うのですが、「バーチャルってなに?」と思われるかと思いますが、バーチャルは「仮想」と言う意味で、自社で通信回線を全国に敷設したり保守点検などを行わずに、大手キャリアから通信回線を借りて独自の「通信ブランド」として販売している事業者のことです。
例えば、最もユーザー数が多いMVNOは「楽天モバイル」ですが、2019年10月からは自前の通信設備での通信事業を開始しますが、これまでは、ドコモとauに回線を借りて「楽天モバイル」という通信ブランドを提供するMVNOでした。
「IIJ」は、同じくドコモとauの回線を借りて「IIJmio」というブランドのMVNOサービスを提供し、mineo(マイネオ)は、ドコモ・au・Softbankすべての回線サービスを提供しているという具合です。
上記、楽天モバイル、IIJ、mineoは大手キャリアと資本関係がない全く別会社なので、「独立系MVNO」といいますが、UQ mobile・BIGLONEモバイル・J:comモバイルはauと同じKDDIグループ、LINEモバイルはSoftbankグループの子会社ですが、これらのMVNOを「大手グループMVNO」「キャリアグループMVNO」等と呼びます。
上記の説明だと、独立系MVNOはキャリアの資本が入っていないので、「シガラミ」がなくマルチ・キャリア化しやすく、大手グループMVNOは、グループの親分の回線しか取り扱えないように思えます。
しかし、そうでないのがMVNOの面白いところでもあり、分かりにくいところでもあります。
例えば、KDDIグループのBIGLOBEモバイルは、元々はインターネット・プロバイダーを生業にする企業ですが、MVNOとしてはNTTドコモ回線サービスを先に開始していましたが、2017年にKDDIに買収されてKDDIグループとなりましたが、ドコモ回線のサービスも継続しつつ、au回線サービスも開始しました。
LINEモバイルはもっと不思議で、元々NTTコミュニケーションズの技術的支援を受けてドコモ回線のMVNOとしてスタートしましたが、2018年にソフトバンクに買収され子会社となり、Softbank回線サービスも開始したところまではBIGLOBEと同じですが、LINEモバイルはなんと、2019年にソフトバンクグループでありながら、au回線サービスを開始するという、誰も予想しなかった展開を見せました。
と言う訳で、独立系MVNOだからマルチ・キャリア化する訳ではなく、大手キャリアMVNOだから、親分の回線だけを扱っているわけではありません。
独立系もグループ系もマルチ・キャリアを目指すのはなぜでしょうか。
では、多くのMVNOがなぜみな挙ってマルチ・キャリア化するのかと言えば、契約数を増やしたいからです。
契約数を増やす=契約ユーザーを増やす事ですが、増やすには「魅力」が無ければなりません。
MVNOの最初の「魅力」は料金の安さでした。
最初は、大手キャリア(MNO)からユーザーの乗換えでユーザー数が増えましたので安いだけで良かったのですが、その内、MVNOどうしのユーザーの奪い合いも起こり始めると、安いのはみな同じですので、次の魅力が必要になりました。
購入できる端末ラインナップを豊富にしたり、特定のコンテンツの通信料金を無料にする「カウントフリー」サービスの導入もMVNOの魅力です。
料金半額電話、10分かけ放題など、様々なサービスを導入して他社との差別化を図りましたが、1社で成功すれば、すぐに他社も真似するので、大きな違いが出にくくなった時に編み出された「差別化」の特効薬がマルチ・キャリアでした。
大手キャリアでも真似できず、中小規模のMVNOにも真似できない…そんな差別化が、複数の大手キャリアの回線を借りて、複数の通信サービスを提供することでした。
大手キャリアは当然自社回線しか選べませんし、隣のMVNOは1社の通信サービスしかないのに、ウチは2社から選べますよ、いやいや、ウチなら3社から選べます…というわけです。
1社で通信回線が選べれば、それはユーザーにとって利便性向上になりますので、この施策は「成功」でした。
でも、MVNOが最初から気づいていたかどうかは分かりませんが、副産物的なメリットもありました。
それが、「SIMロックの無効化」です。
大手キャリアが作ったルールには「悪行」と言えるものがいくつかあります。
「2年縛り」「解約違約金」「更新月」等々ですが、中でも「SIMロック」はユーザー無視の非常に褒められない施策でした。
SIMロックとは、スマートフォンに鍵をかけて、他社の通信SIMが使えないようにする事をいいますが、例えば、ドコモのSIMロックが施されていると、au・SoftbankのSIMを挿してもスマホは通信できません。auのSIMロックならドコモ・Softbankが使えず、Softbankのロックならドコモとauが使えないという具合です。
これを解除してどの回線でも自由に使えるようにするには「SIMロック解除」という手続きを行う必要がありますが、WEB上から自分で手続きすれば無料ですが、各社ショップに依頼すると3,000円の手数料がかかります。
しかし、MVNOがマルチ・キャリア化して、複数の回線を扱うようになると、扱っている回線のキャリアで購入したスマホは「SIMロック解除」なしで利用できるため、通信回線を選べる上に、SIMロック解除せずに使用できるスマホの幅が広がるメリットが生まれたわけです。
現在のSIMロック解除のルールでは、2015年4月以前に発売となったスマホはSIMロック解除できませんが、2015年4月以前発売のモデルでも同じ回線なら使えるわけですから、SIMロック解除より余程、ユーザーを集めやすいメリットとなり得るというわけです。
そんな訳で、MVNO各社は、可能であればマルチ・キャリア化したいと考えるわけです。
MVNOとマルチ・キャリアについて長々説明してきましたが、2つ、あるいは3つの回線サービスがあるマルチ・キャリアでは、どの回線を選ぶのか…が問題ですよね。
例えば、
というような「ワケ」があるなら、電波状況が良好で、使いたい端末に利用可能な回線を選ぶしかありませんが、そうした「ワケ」がなく、特に好きな通信会社や拘りもないなら「メイン回線」を選ぶのが正解です。
「メイン回線」とは、その通信会社がイチオシにしている通信回線を言います。
特にどの回線も差がないように見えますが、実は、メイン回線が分かるような事例は結構あるものです。
これは分かりやすいですね。前述の、BIGLOBEモバイルやLINEモバイルがその例で、買収によって子会社化した場合、元々提供していた回線を継続していても、親会社の回線がイチオシなのは当然です。
大手キャリアのグループ会社、子会社の場合は、親会社の回線がメイン回線と言えます。
他の回線に比べて、1つの回線を契約するとキャンペーンが適用されたり、値引き率が高い等の特典が設けられている場合は、通信会社がその回線をメインと位置付けていることが多いです。
2つの回線を取扱うマルチ・キャリアで、回線を切り替える場合、通常なら、タイプ変更手数料(2,000~3,000円)が必要なところ、「ドコモ回線からau回線への切換えは無料」等の優遇や特典を設けている場合には、その回線がメイン回線である場合が多いです。
特に、元々の回線サービスがあって買収された通信会社の場合、親会社となったキャリアの回線ユーザーを増やしたいので、従来の回線から親会社回線への乗換えを促進するために施策を打つケースがあります。
料金プランや、詳細ページへのリンクなどで、最初に記載している回線がメイン回線という場合もあります。
何も意図がない場合、キャリアの並び順は、大抵の場合「ドコモ・au・Softbank」の順ですが、それをあえて
「au・ドコモ・Softbank」と言う順番にしている場合、先頭の回線がメイン回線である場合が多いです。
特に説明しなくてもお分かりかと思いますが、その通信会社が「ウチのメインはこれ」と考えているサービスを使っている方が、そうでないより「お得」なケースが多いですし、何より、サービス品質が向上する可能性が高いですし、サービスが廃止になる可能性は低いはずです。
特に、大手キャリアグループの子会社となったMVNOの場合、グループ会社としての「メンツ」もありますので、通信速度や品質等が、他の回線より向上する事が多いのは確かです。
例えば、KDDIグループとなったBIGLOBEモバイルは、元々提供していたドコモ回線サービスよりも、通信速度も遅く、通信品質も悪いとなれば「なんだKDDIってダメじゃん」と言われる事になればメンツが潰れてしまうため、少なくとも提供する回線の中で最も高品質にしようと考えても不思議ではありませんからね。
料金面では、メインか非メインであるかに関わらず、キャリア側の「接続料」次第のところがありますが、それでも、MVNOによってはメイン回線の料金を割安に設定するなどの優遇も行われています。
こちらは2017年の資料で、総務省がまとめた通信キャリア3社の「接続料」(キャリアがMVNOに回線を貸し出す際の賃料)のデータですが、最も安いドコモと、最も高いSoftbankでは料金に相当額の差があります。
例えば、トリプル・キャリアであるLINEモバイルでは、au回線も含めて統一料金(回線によってプラン料金に差がなく同料金)で提供しており、親会社Softbankの回線が最もお得な料金設定になっていると言えます。
以上で見てきたように、マルチ・キャリアのメイン回線を見つける方法は色々ですが、複数の回線があれば、必ずと言ってよい程、メインとなる回線を定めているものです。
以下では、主要なマルチ・キャリアMVNOのメイン回線をチェックします。
楽天モバイルは、今秋に自前の通信網によるキャリアとなるため、当然、メイン回線は楽天回線になるものと思われます。MNO事業開始後も、MVNO事業も継続すると明言していますが、MVNOで自社回線を扱うかどうかは不明ですが、MNO・MVNOを分ける必要もないと思われますので、MVNOの方は、自社通信網が未開拓の地域を補て貰うパートナーであるauがメインになるのかもしれません。
IIJは、大手キャリアと資本関係のない独立系MVNOです。IIJはドコモと「フルMVNO」契約を結んでいますので、当然、ドコモ回線がメインと思われます。
mineo(マイネオ)は、ドコモ・au・Softbank回線全てを扱うトリプル・キャリアで、大手キャリアとは資本関係のない独立系MVNOですが、メニューの表示順や料金設定などから見るとauがメイン回線と定めているように見えます。ちなみにmineoは、au回線からMVNOサービスを開始した珍しい事業者です。
元々、ドコモ回線でMVNO事業を行っていましたが、KDDIに買収され子会社化したため、au回線サービスがメインとなっています。通信速度なども、ドコモ回線よりau回線の方が良好な傾向にあります。
元々、NTTコミュニケーションズの技術協力を得てドコモ回線MVNOを開始したLINEモバイルですが、ソフトバンクに買収され子会社化したため、現在はSoftbank回線がメイン回線です。
ソフトバンク傘下となった後に、au回線サービスを開始しましたが、ドコモ回線・Softbank回線が直接接続の一時MVNOなのに対して、So-netをMVNEとする二次MVNOでの提供です。
日本で最初のMVNO事業を開始した老舗MVNOで、大手キャリアと資本関係のない独立系MVNOです。
元々、ドコモ回線サービスを提供していましたが、2017年に、最初にSoftbank回線を使ったMVNOサービスを開始しました。
メニューの表示順や、料金を見るとドコモ回線がメインのようにも見えますが、一時低迷していた同社が盛り返す原動力となったのはSoftbank回線サービスだったと言え、正直、どちらをメインに据えているのかよく分かりません。
NUROモバイルも、大手キャリアと資本関係のない独立系MVNOです。
ドコモ回線からスタートして、Softbank回線、au回線とサービスを追加し、現状トリプル・キャリアとなっています。
NUROモバイルの運営会社「ソニーモバイル・コミュニケーションズ」は、MVNEとして、多くのMVNO向けに回線提供と技術供与を行っていますが、歴史の長いドコモ回線がメインのように思いますが、こちらもどの回線をメインに据えているのか分かりにくい事業者です。
ちなみに、シェア上位の他社では、Y!mobileはSoftbank自身が運営するサブブランド(第2の通信サービス名)ですので、そもそも回線を借りていませんし単一の回線サービス提供です。
UQ mobileは、自社で持つWiMAX回線をauに貸し出してau回線の高速化を支えているMNOでもあるKDDIグループのメインMVNOです。単一の回線サービス提供です。
NTTコミュニケーションズは、OCNモバイルONEという名称でMVNOサービスを提供していますが、NTTグループなので、ドコモ回線単一の回線サービス提供です。
メイン回線でも、そうでなくても、まず優先するのはユーザーが自らの「使いたい」「使いやすい」という意思ですが、もし、他に選択条件がないのであれば、メイン回線を選んでおけば、目立った「お得」や「有利」と言う事はないにしても、有形無形の恩恵・特典を享受できる可能性はあるはずです。
ダイワンテレコム大阪梅田店では、ほぼ毎日さまざまな情報を発信しております。
ガジェット関連のニュースや、日々の情報の収集などにお役立て下さい。
また、お手持ちのiPhoneが画面割れや、バッテリーの劣化にお悩みでしたら、当店WEBサイトよりご予約頂く事で割引も行わせて頂いておりますので、ぜひご活用ください。
梅田店
530-0001
大阪府大阪市北区梅田1丁目3−1地下1階 大阪駅前第1ビル
06-6131-9797