ワイヤレス充電でスマホのバッテリー寿命が縮む？

iPhoneなどスマートフォンに搭載されているリチウムイオンバッテリーはワイヤレス充電によって劣化が早まる可能性があると英マラニー・ラブリッチ氏らの研究グループによる論文が、Amereican Chemical Societyに掲載されました。

問題はリチウムイオンバッテリーの大敵の「熱」であるみたいです。リチウムイオンバッテリーは高温状態に長時間置いてしまうと劣化の進行が早まるそうです。

AppleはiPhoneに最適な温度範囲を0℃～35℃としています。

Qi方式ではワイヤレス充電器とスマートフォンの両方が熱を持ち、両社が接触しているため放熱が不十分になりがちだ、と研究グループは指摘しています。

またワイヤレス充電器とスマートフォンそれぞれの充電用コイルは向き合って設置するのが理想的ですが、離れた位置に置かれると発熱量が大きくなる傾向があるみたいです。

・正しい位置でワイヤレス充電した場合と、ケーブル充電した場合を比較すると、ワイヤレス充電はケーブル充電に比べて表面温度が最大7度も高くなったものの、温度は徐々に下がりました。

・ワイヤレス充電器とデバイスのコイルが離れた状態で充電した場合、上昇した温度は最大7度で同じでしたが、温度上昇が早く、温度低下には時間が掛かったそうです。

充電によるバッテリーの劣化を抑える方法をiDropNewsがまとめた方法を紹介します。

・ワイヤレス充電器とスマートフォンのコイルを正しい位置に置く

製品によっては分かりづらい物もありますが、取扱説明書などで位置を確認しましょう。iPhoneの充電用コイルは本体背面の中央部にあります。

・温度の高い場所では充電しない

日の当たる場所や熱の逃げにくい場所などの、高温となる場所での充電は避けましょう。

・充電中は使わない

これはケーブル充電でも言えることですが、ゲームなどの負荷の高いアプリの動作はCPUが発熱しやすくiPhoneが高熱になります。ですので充電周波負荷の高いアプリの使用は避けましょう。

・ケースを外す

そこまで神経質になる必要はないかもしれませんんが、充電中の熱の放熱しやすくするためにケースを外すのは理想ではあります。Appleも「充電中にデバイスが熱くなったら、まずケースから取り出しましょう」と推奨しています。

・冷却ファン付のワイヤレス充電器を使う

あまり多くはありませんし費用もそれなりにかかりそうですが、本体に冷却ファンを内蔵しているワイヤレス充電器も販売されています。購入時に選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。