皆さんは、iOSのアップデートを自動更新に設定していますか?
筆者を含めですが、実は、世の中にはiOSを自動更新させないiPhoneユーザーが少なくありません。
さらにiOSだけではく、個別のアプリについてもバックグラウンドで自動更新させずに、いちいち手動で更新する設定にしている方もかなりの数になるかと思います。
せっかく、Appleが自動的に更新して、ユーザーに余計な手間をかけさせないようにしてくれているのに、何を好き好んで手動更新なんぞにしているのか…、今回は、その辺りについておはなししてみたいと思います。
予め、お断りしておきますが、この記事は自動更新の是非について論じているわけではありません。
ただ、自動更新しない人が何を考えてしないのか…その辺りをお話ししたいと思う次第です。
そもそも、iPhoneはAppleの方針に基づいて、毎年、新たなオペレーティングシステム「iOS」が開発され、ニューモデルに搭載されて世に出ますが、前年までの旧モデルのユーザーでも、新しいiOSをダウンロード~インストールする事ができます。
iPhoneは、発売から5年程度は最新のiOSをインストールする事で、新たな機能や、最新のセキュリティを旧モデルにも取り込む事が可能で、これは、iPhoneをお勧めする上で、かなり重要なメリットとして数えられる部分です。
この辺りは、iPhoneが単一のメーカー(Apple)で開発・製造・販売されるため、一貫したポリシーを貫けるという点で大きな美点となっているわけですが、対するAndroidスマホは、オペレーティングシステムであるAndroidはGoogleがかいはつしているものの、Androidを採用したスマートフォン自体は、スマホメーカー各社が開発・製造するため、iPhoneのような一貫性はありません。
それどころか、各社は自社の特徴や優位性を出そうと、他社と異なる事をする、他社を凌駕する性能・他社にない機能を盛り込もうと躍起な上、Androidバージョンの更新に関しても、スマホメーカー任せな事から、最新モデルが全て最新OSを纏っているわけではありません。
そんな全てのiPhoneユーザーが共有できる最新iOSですが、Appleはさらに、そのiOSを自動的にインストールする仕組みまでiPhoneに備え、ユーザーのアップデート忘れを防止してくれています。
そんな、常に最新のオペレーティングシステムにアップデートできるiPhoneを持ちながら、なぜ、手動更新にこだわるのか…。
前述の通り、新しいバージョンが更新されるたびに、バグの修正や、新機能の追加などに加え、最新のセキュリティデータを取り込み、iPhoneに対しての攻撃を迎え撃ったり、悪さをさせないような防衛力を発揮してくれる頼もしい存在です。
通常であれば、自動更新に設定しておけば、ユーザーがスヤスヤと就寝している間に最新に更新されるはずですし、Appleはそれを推奨していますし、ごく普通に考えて、それが自然です。 Appleの推奨にも拘らず、自然な流れも無視して、手動更新にこだわるのは、偏に「新iOSのバグが怖い」からに他なりません。
現在、配信されているiOS13は「例年以上にバグが多い」と言われています。
どれほどiOS13のバグが多かったかが分かる逸話があります。
通常のiOSは、開発者などが中心となり試してバグを発見し修正するための「ベータ版」がまず配信され、そこで見つかった問題を修正した上で、正式版として一般ユーザーへの配信が開始されます。
ところが、今回のiOS13は、ベータ版のテストが終わり、次に一般向けの正規版がリリースされるのではなく、続けて、改良版のiOS13.1のデータ版が開発者向けにリリースされたのです。
これは、iOS13がそのままでは一般ユーザーにリリースできるレベルに無かったと言う事で、さらなる問題解決をすべく、13.1のベータ版を先にリリースしたものとみられる訳で、すなわち、iOS3は出だしからバグが多かったというのが定説になっています。
こうした事例は異例とも言えるもので、通常は、ベータ版テストにより問題が修正されると、正規版が一般にリリースされるわけですが、正規版が出てからバグや不具合が見つかる事はよくあることなのです。
万が一、大きなバグが修正されないまま正規版がリリースされてしまうと、一般のユーザーの日々の使用に差し障りが出てしまいますが、自動更新に設定しておくと、就寝中にその「解決されなかったバグ」をiPhoneが取り込んでしまう事になるわけです。
そこで、手動更新にする事で、新たなiOSの評判を見て、「問題なさそうだな」「ちょっとヤバそうだな」等々と判断して、自分のタイミングで手動でアップデートしたいと思うわけです。
大きなバグや不都合が、新たなiOSバージョンに含まれる場合には、SNS等にすぐに報告があがりますので、何も問題ないようであれば、数日後には手動でアップデートするので、更新の遅れはそう大きなものではありませんが、筆者も過去に、手動更新にしていてよかったと思う事が何度かあったので、今現在でも自動更新にはしていません。
iOSアップデートの自動更新の設定は簡単です。
「設定」→「一般」→「ソフトウエア・アップデート」→「自動アップデート」と進み、「自動アップデート」のON・OFFを切り替えます。
ONにしている場合には、夜間に電源ケーブルが接続されている状態の場合に自動的にアップデートが実施されます。
ONの場合には、新しいiOSが自動的に反映され、新機能や最新セキュリティが取り込まれますが、新たなiOSによるバグや不具合を知らぬ間に取り込んでしまう場合があります。
OFFの場合には、新しいiOSがリリースされると通知があるので、手動で「ダウンロードとインストール」から操作を行います。
OFFの場合には、新しいiOSのバグや不具合を取り込まずに済みますが、新機能や最新セキュリティの恩恵を受けられませんので、早めに手動でアップデートする事が必要です。
以上のように、iOSアップデートをすぐに実行しないユーザーが少なくありません。
実は、新しいiOSは、次のiOSがリリースされるまでの間に徐々にインストール件数が増えてゆきますが、決して100%になる事はありません。
2018年にリリースされたiOS12のインストール率は、iOS13がリリースされる直前の2019年8月に88%に達しましたが、100%になる事はなく、新iOS13への切換えが進み、徐々に減少しています。
おそらくiOS13も同様ですし、過去のiOSもすべて同じパターンで、決してiPhoneユーザーの全てが最新iOSをインストールするわけではないのです。
しかし、昨今のiPhoneを取り巻くセキュリティ関連の状況は決して褒められたものではないため、随時、最新のセキュリティ対策を強化しているiOSのインストールは、iPhoneを守る事につながりますので、例え、リーリース直後のバグや不具合を嫌って、手動更新にしている場合でも、大きな問題がなければできるだけ早いタイミングで最新iOSをインストールすべきです。
iOSの最新セキュリティ対策を取り込まずに起こる不都合な結果は誰も責任を負ってくれませんが、AppleがリリースするiOSが原因で発生した不都合や不具合であればAppleが責任を持ってくれるはずですので、自ずとどちらのリスクが大きいかはわかると思いますので。
iOSのアップデートとは違う問題ですが、ついでに、アプリのバックグラウンド更新についても述べておきます。
アプリのバックグラウンド更新とは、アプリの新バージョンがリリースされた際に、WiFi接続時に限って(ここがAppleの賢い処)、自動的に使用中のアプリを最新バージョンに更新してくれる機能です。
筆者がアプリも自動更新させない理由は、バグや不都合から逃れるためではありません。
アプリの場合には、バッテリー残量を減らさないためです。
今のiPhoneはバッテリーも大きく強くなっているとはいえ、朝、家を出てから夜帰宅するまで充分に持つ…という余裕はありません。
ギリギリで辛うじて持つか、どこかで追充電するかといった具合ですが、連絡が多く、電話やSNSが頻繁だった日には夕方にはバッテリーがピンチになってしまう事もあります。
そこで、できるだけバッテリーを減らさらいような設定を施している訳ですが、アプリのバックグランド更新は、バッテリー節約の中でもかなり効果が高い設定です。
アプリのバックグラウンド更新を設定するには、「設定」→「一般」→「Appのバックグラウンド更新」からON・OFFを設定します。
ONの場合には、「WiFi接続時(のみ)」と、「WiFiとモバイルデータ通信」時の更新を選ぶ事ができますが、モバイルデータ通信は有料のLTE通信のデータ容量を食ってしまいますので、ONにするのはお勧めできません。
自動更新する場合でも、WiFiをお勧めします。
ONの場合には、ユーザーが気づかない内に更新を行うため、大ファイルのアプリの更新等が行われると、バッテリー容量を大きく消耗するため、バッテリーを持たせたい場合にはOFFに設定しておく事をお勧めします。
参考記事:【保存版】iPhoneのバッテリー持ちが悪い時の原因と対処法まとめ
今回は、2つの「自動アップデート」について考えてみました。
1つは、iOSの自動アップデートです。
こちらは、新iOSに付き物のバグや不具合を嫌う意味合いが強いのですが、もし何らかのバグや不具合がある場合にはSNS等ですぐに話題になりますので、もし数日たっても取り上げられなければ、新機能や最新のセキュリティ対策を取り込むメリットの方が大きいため、できるだけ早めのアップデートが肝要です。
一方、アプリのバックグラウンド更新は、バッテリーの持ち時間や、モバイル通信を利用する設定の場合には、モバイル通信のデータ容量を消費してしまうため、手動更新をデフォルトとすべきです。
アプリの更新が少し遅れても何ら問題は発生しませんので、外出先でバッテリー切れになる方が余程デメリットが大きいはずです。
OFFの場合には、手動でのアップデートになります。
「App Store」アプリ→「アカウント」→「もうすぐ行われる自動アップデート」から、「すべてをアップデート」または個別のアプリごとの「アップデート」を選択して手動で更新を行います。
新宿本店
160-0022
東京都新宿区新宿3丁目35−6アウンビル 5F
0120-882-463